板仕切りの家（Ｃａｓａ ｄｅｌ ｔｒａｍｅｚｚｏ ｄｉ ｌｅｇｎｏ）を『ＴＨＥ ＥＸＣＡＶＡＴＩＯＮＳ ＯＦ ＨＥＲＣＬＡＮＥＵＭ』の地図で見ても、どこまでがこの邸宅の範囲かはよくわからない。
『ＴＨＥ ＥＸＣＡＶＡＴＩＯＮＳ］ＯＦ ＨＥＲＡＣＬＡＮＥＵＭ』は、エルコラーノ屈指の素晴らしいアトリウム。共和制後期に建造されたという。
ポンペイのファウノの家の構造だったとすると、ここは執務室かも。
せっかく残った木製の間仕切りなのに、保護のガラスに人や外からの光が映って見にくい。
アトリウムの床
同書は、コッチョペースト（細かく砕いたレンガを混ぜたモルタル）に規則正しくテッセラを並べた第４様式の床という。
アトリウムから入口方向
見上げると、四方から軒が下がり、中央は現在はガラスで保護されているが、吹き抜け部分。天窓に何やら等間隔で並んでいる。
古代ギリシア時代では、ライオンや犬の口が樋口になっていた（それについてはこちら）が、ここでは突き出た樋口の上にいぬの前半身を乗せている。大雨の時には、犬の口からも勢いよく雨水が出ていたかも。
アトリウムを囲む寝室の一つ
奥壁に残るフレスコ画は第何様式？
アトリウムの入口隣の部屋は整然とした幾何学文様の舗床モザイク。
この時代には窓ガラスもあったというが、どうだろう？
窓の上を部分的に曲面にするなど、凝っている。外光で部屋を明るくする工夫？
関連項目
エルコラーノ１
ギリシア神殿５ 軒飾りと唐草文
参考文献
「ＴＨＥ ＥＸＣＡＶＡＴＩＯＮＳ ＯＦ ＨＥＲＡＣＬＡＮＥＵＭ」 Ｍａｒｉｏ Ｐａｇａｎｏ ２０１７ Ｅｄｅｚｉｏｎｉ Ｆｌａｖｉｕｓ
